続編ブレードランナー
* 公開が10月に迫った『ブレードランナー 2049』からついに公式予告編が公開されました。
数々の謎が映し出された予告編に、あなたは何を見ますか?
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* 懐かしいタイレル社ビルとATARI社のロゴで始まる予告編。
どうやらライアン・ゴズリング演じる「Agent K」(エージェント・K)は、
役名が「Wallace」(ウォレス)だと報じられているジャレッド・レト演じるレプリカント製作者に会いに行くようです。
「あらゆる文明は使い捨ての労働力で成り立つ」、
「多くは作れない」と語るWallaceの元に赴くAgent K、調査なのか呼び出されたのかは不明ですが、これはレプリカントの生みの親であるタイレル博士に会うデッカード、という『ブレードランナー』での構図を思い起こさせます。
Wallaceは目が見えない設定なのかもしれませんが、『ブレードランナー』作中の「目」もまた重要な要素。レプリカントと人間を見分ける手段でもあります。
なおThe Vergeによると、CinemaConで公開されたフッテージではこの予告編と違いWallaceのセリフは
「我々はここで天使たちを作っている。だが私はこれだけしか作ることはできない」というセリフだったとのこと。
前作の警察署の着陸パッドを彷彿とさせるシーンに続き、ロビン・ライト演じるキャラクターが登場。
彼女は秩序を守る立場にあるようですが、前作のブライアントともまた違う、厳しく効率的な人物のよう。
そんな彼女は「この世界は分断されている。壁一つにしようとすると争いが起こる」と語ります。
もしかしたら人間とレプリカントとの間の境界線を厳しく守らないと戦争が起きかねないような緊張した状態にあるのかもしれません。
そして動画の40秒あたり。Agent Kが手に持つのは、前作に登場したデッカードのブラスターのレプリカとして作られ、
正式に撮影プロップに採用された「留之助ブラスター」でしょうか。
果たして30年前のブレードランナーが使っていたブラスターをAgent Kの時代でも使用しているのか、
それともデッカードが手にしていたものをAgent Kが引き継いだのか…。
アナ・デ・アルマス演じる「Joi」(ジョイ)とAgent Kとの関係も気になりますね。
後のシーンで街の広告にも「JOI」と宣伝されていることからも、彼女はレプリカントと考えていいでしょう。
今回もまた、ブレードランナーとレプリカントとの禁断の愛が描かれることになるのかもしれません。
Agent Kがデッカードを探しに訪れる建物の外側には韓国語が書かれています。
以前もこの韓国語の意味から建物がカジノであると推測されていましたが、
1分5秒あたりの玄関マットが写るシーンを逆さまにしてみたio9によれば、そこには「Vintage Casino」(ヴィンテージ・カジノ)
と書いてあったよう。
ラスベガスにあるカジノにデッカードが隠れ住むというBirth Movies Deathが報じたリークとも一致します。
ブービートラップも仕掛けて有りそうなこの場所。やはりデッカードは、後をブレードランナーに追われることを心配しながらレイチェルとここに逃げて住んでいたのでしょうか…?
デッカードと対面したAgent Kは「聞きたいことがある」と。
前作ではレプリカントか人間かを判別するために、一連の質問をしながら瞳孔の収縮具合などを調べるヴォイト=カンプ・テストを行っていましたが、一体Agent Kはデッカードにどんな質問があるのでしょうか。
『ブレードランナー』では(ご覧になったバージョンにもよりますが)、街の外の光景は描かれていませんでしたが、
1分25秒では雪に覆われた土地が写ります。自然環境は前作よりも悪化しているこの世界で非人工物が見れるのは興味深いですね。
「未来を知る鍵が遂に明かされる」とWallace。「見つかった」のではなく「unearthed」(発掘された/掘り出された)
という言葉の使い方、そして「6 10 21」と刻まれた石。前作は2019年11月が舞台になっていましたが、
もしかしたらこれは2021年6月10日(10月6日?)を記したレイチェルの墓標なのでしょうか。
もしデッカードがレプリカントだった場合に、短命であるはずなのに生きながらえている事実こそが「未来を知る鍵」なのかもしれません。
以前ドゥニ・ビルヌーブ監督は、「デッカードはレプリカントか?」と聞かれ「必ずしもそうではない」とも答えていますが…
果たしてどうなのでしょう。
続いてマッケンジー・デイビスとカーラ・ジュリと思われる2人の女性の姿が。
本作には前作のレプリカントたちも登場するという噂もThe Terminator Fansが報じていますが、
彼女たちの服装は前作でダリル・ハンナ演じたプリスを彷彿とさせます。
レトは「連れてこい」とシルヴィア・フークス演じるブルネットの女性に命令します。
前作でショーン・ヤングが演じたレイチェルもブルネットであったことや、髪型は全く違うものの、
前髪によりおでこが隠れる感じや、レプリカントの創造主に使える役回り、さらには歩き方などから両キャラクターへの共通性も感じられます。
しかしフークス演じるキャラクターとAgent Kは対峙することになるよう。
次のシーンではハリソン・フォードがお馴染みの(あまり早くなさそうな)走り方を披露する横に犬がいます。
前作の世界では環境破壊の影響もあり、生身の動物は非常に貴重で高価な存在となっており、
タイレル社の中にいるフクロウを指してデッカードがレイチェルに「これは人工?」と問うシーンもありました。
また、原作となるフィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』では、
デッカードは本物の動物を買うことを夢見て電気羊(ロボット羊)を飼っています。
それよりも興味深いのは、誰であるかははっきりわからないものの大理石の壁を突き破って出てくる人物
Agent Kのようでもありますが、だとすれば彼もまたレプリカントなんでしょうか?
次のシーンではポリス・スピナーの爆発からデッカードを救っているように見えなくもありません。
『ブレードランナー』の劇場公開版ではデッカードとレイチェルは「デッカードのセダン/スピナー」
として知られるカクカクした形状で赤っぽい色の車に乗って森を駆け抜けて幕を閉じますが、
ここで窓の外からの攻撃で爆発しているのはどう見ても青いポリス・スピナー。Agent Kのスピナーとも違うようですし、
なぜここにあり、誰の手により爆破されたのかが気になります。
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デッカードの台詞からするとAgent Kがここにいることを誰かに知られたのが原因のようです。
果たしてAgent Kを追うのは誰なのでしょうか?
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』でも筋肉炸裂のデイヴ・バウティスタの演じる謎のキャラクターによる
壁破りシーンは前作のロイとの死闘を思い起こさせます。その次に映るのは燃える建物のシーン。
これがバウティスタのシーンとつながっているのかは不明ですが、前作の監督リドリー・スコットが当初考えていた『ブレードランナー』の続編オープニングシーンは、農場が登場し、そこでデッカードは巨大なレプリカントと対決するというものでした。
予告編に登場する場所はそのストーリーボードに描かれた農場を彷彿させる気もしますね(ストーリーボードには犬も描かれています)。
森のなかに女性がいるシーンもありますが、これは『スタートレック』のホロデッキのようなものでしょうか?
女性の顔は写りませんが、io9はこれは予告編ではっきりと映るシーンが存在しない出演者、ヒアム・アッバス演じるキャラクターなのでは、と予想しています。
1分51秒ではフークス演じる人物と、手錠をかけられているらしいデッカードの姿が。
ひと気のないバーで誰かを殴ろうとするデッカードの姿も。1分53秒では先のスピナー爆破直後のシーンでしょうか。
窓から別のスピナーが侵入するシーンに続き、デッカードのシルエットと、その後ろの人物の頭から血が飛び散る様子が写っています。
io9のGIF映像から見るとスピナーから撃たれたようにも見えますし、デッカードの腕の動かし方からはデッカードがこの人物を撃ったようにも見えなくないです。
「あなたは特別よ」とJoiに言われるAgent K。
ページがちぎり取られた本を目の前にしたAgent Kと「あなたはまだ知らない。全ての真相を」という声。
これは果たしてAgent Kのことなのか、この台詞が伝えんとするメッセージはデッカードにも重なるところがあるようにも思えますね。
続けて、本作の公式画像も公開されているようなので、是非そちらも見いてほしい。